2009年8月26日の話

今からちょうど10年前、2009年8月26日の話。前夜に友達と25時頃までバスケットボールをした自分は成田空港にいました。留学先のカリフォルニアに行くためです。初アメリカ、初海外生活、初ハウスシェア、初心地よい酔いの体験、初ここでは書かない方が良さそうなこと、初そのうち書こうかなと思っていること等々いろいろなことが起きた大事な1年が始まった日なので綴っておこうかなと。

初アメリカ

小学生くらいの頃からシンプソンズやWWF/WWE等アメリカの番組を見ていたので初海外はアメリカだろうなと思っていたのですが初海外はオーストラリアでした。高2の夏の話です。その時と高校卒業直前にオーストラリアに行き英語はなんとかなると思ったので大学入学後すぐにカリフォルニアでの留学に応募しました。手を挙げれば何とかなるもので、とんとん拍子で留学が決まりアメリカへ。

成田空港を18時頃に出て9時間のフライトの後、サンフランシスコに着いたのは同日の11時頃、という時間を戻る体験をしたのもこれが初めて。SFO空港はダウニーの匂いがしました。

留学前に時差や言葉に慣れておこうと3週間程サンフランシスコでホームステイをすることにしました。ホームステイ先は「homestay san francisco」とググって出て来たサイトで見つけた人の友人の家、という騙されて森に放置されてもおかしくなさそうなシチュエーション。車で空港に迎えに来たホストの最初の言葉が「妻がまだ空港の中にいる」。これは自分に奥さんを探させに行ってその間に荷物ごと車がいなくなっていて、クロロホルムを持った見知らぬ人が背後から攻めて来て気付いたら森に放置されているパターンだなと思ったのですがそんなこともなく彼は奥さんに電話をかけました。そう、2009年の話なので携帯電話というものが普通にあったのです。普通にいい夫婦でした。

初海外生活

海外生活について、ホームシックになるとか食べ物が合わないとか交友関係が大変だとか、いろいろ話を聞いたことがありましたが全くと言っていいほど問題はありませんでした。ホームシックについても恋しかったのは犬くらいで他は別に。Skypeもメールもありましたしね。食べ物についても問題なく。メキシコ料理が美味しかったので日本に帰ってからメキシコ料理が恋しくて大変でした。
(日本だとGuzman y Gomezが安定して美味しいと思います。教えてくれた友達に感謝)
交友関係についても、80人くらいが住むキャンパス内の寮にいて、ほぼ全員が全員を知っているような密なコミュニティになっていたので問題ありませんでした。それに知らない人にもガンガン話しかける文化があったので外に出るだけで知り合いは増えました。社会生活についてはあの頃が1番充実していたような気がします。

初心地よい酔いの体験

それまでお酒は好きでもなんでもなかったのですが心地よく酔えるようになったのはカリフォルニアに来てからです。アメリカでは飲酒年齢が21歳のため自分を含め大学に入ったばかりの学生の多くは合法的に飲酒ができません。そのせいかハウスパーティや森でのパーティの文化が進んでいたように思えます。

ある日、誰かの友人の誕生日パーティがありその人の家に行ったのですが人が多過ぎた(それにその人のことも知らなかった)ので入ることができず、キャンパス内の森に向かいました。夜の森ではお互いの姿は見えず、かすかに影だけが見える、という状態でのコミュニケーションになります。ダイアログ・イン・ザ・ダーク的なやつです。その状態でお酒を飲むというのは非常に楽しいもので、心地よく酔えるようになったのもその時です。なので自分の第一飲酒言語は英語になりますね。

初ブラックアウト

アルコールを摂取し過ぎて身体は起きているけど脳はどうにかなってしまっていて長期記憶が形成できなくなってしまうあれのこと。自分の部屋で目が覚めるもどうやって家に帰って来たのかわからないあれのことです。自分の初ブラックアウトは友達の家で目が覚めて「あれ?どうやって自分の部屋に帰って来たんだっけ?」と思うも友達の家のリビングにいて「あー帰ってもなかったんだな」と気付くという不思議な体験でした。

一度ブラックアウトすると再発しやすくなってしまうようで、それ以降年に1回はブラックアウトをする体になってしまいました。今年はその伝統を断ち切ろうと努力しています。

初ここでは書かない方が良さそうなこと

見出しの通りここでは書かない方が良さそうなこともありました。

初そのうち書こうと思っていること

留学開始の月にキャンパス内で学費の高騰に反対するデモがありました。自分は交換留学で日本の大学に学費を納めていればよかったのですが現地の人たちは年に3万ドル以上も払うことになるとのことで非常に怒っていました。3万ドルもあれば日本の国公立大学は卒業できてしまいますね。

それと大麻については厳しく罰するとの校則があったようですが金曜の午後から月曜の朝にかけてしばしば臭いがしたり、道にそれっぽいもののジップロックが落ちていたり、4月20日の午後4時20分にキャンパス内の広場で大麻を吸うというイベントがあったり、そんなに厳しくない印象を受けました。最近医療目的、娯楽目的での大麻がカリフォルニアを含む州で合法化されたのもそんなに驚きません。

あとFirst Rainというイベントがありました。年度初の雨の日にキャンパスを裸で走るというイベント。89年から続いているようです。この数日前に早稲田辺りの大学生が東京で裸で走って捕まったというニュースもあったので参加しなくてはと思いました。初雨の日はすぐに雨が止んでしまったのですがとりあえず走る、翌日は本格的に雨が降っているのでさらに大人数で走る、といった具合で2回も体験できたので幸運でした。千人規模で裸で走るのは面白いですよ。走っている最中に知り合った19歳の男性が、自分が飲ませたお酒でおかしくなり寮を破壊し始めて警察の御用になってしまった、という出来事もありますがその話はしません。

あれから10年経ってしまった

あれから10年が経ち、当時思い描いていた未来とはずいぶん違う方向に来てしまいましたが楽観的になりストレスを感じなくなったり、頻繁に旅行に行くようになったり、知らない人とよく話すようになったり、興味の対象が広がったりと良い影響の方が大きかったかなと。これがあったから後にスイスに行ったりドイツに住んだりしているのかなと。

最後に:留学やギャップイヤーについて

留学の機会も興味もあるのであればした方がいいと思います。留学の機会はないけど海外に行きたいという人はギャップイヤーでも取ってどこかに行くといいと思います。ワーホリや二国間協定のある国、ビザなしでの長期滞在が可能な国(元グルジアのジョージアなんかはビザなしで1年間滞在/就労が可能です)は結構あるのでとりあえず行ってみる、というのでいいと思います。