一人旅について:無計画旅行のすすめ

一人旅

この10年程で一人旅を何度もしてきたのですが知り合いと話をしていると自分の思う一人旅と他人の思う一人旅の間に差異があるようなので自分なりの一人旅というものについて綴っておこうかなと。なぜかハードルが高そうに思われる一人旅ですが全然ハードルは高くないです。これを読んだらSkyscannerで行きたい場所への飛行機でも予約したくなるはずです。

無計画旅行とは

文字通り計画を立てずに行く旅行のこと。友達、家族、その他の人との旅行だとまず無理ですが、行きたい国へのチケットを誰にも相談せずに予約できてしまうというのは非常にストレスがなく快適です。飛行機の予約はSkyscannerが非常に便利。時期にもよりますが東京⇔セブが3万円ほど、東京⇔プノンペンが5万円ほど、東京⇔サンフランシスコが8万円ほど、東京⇔モスクワの往復券が6万円くらいで取れてしまうので誰にも相談せずまず予約してしまいましょう。

宿泊先はCouchsurfingで、保険はネット検索で出てくる保険でどうにかなりますがこの時点ではまだ考えなくてもいいです。行き先も2、3だけ挙げておいてあとは現地で調整すればいいです。

用意するもの

男性女性、個人個人で違うでしょうが個人的には服とスマホと財布とパスポートがあればなんとかなると思っています。あとは電子機器の充電に必要なトラベルアダプターやモバイルバッテリーくらいでしょうか。情報は現地に行ったことのある人のブログや現地で会った人から仕入れるのでガイドブックは必要ないです。

宿泊先について

おなじみCouchsurfingで宿泊させてくれるホストを探します。基本ホストに直でメッセージを送るのですがなかなか見つからない場合はPublic Tripに投稿してむこうからオファーが来るのを待ちます。

Couchsurfingで現地の人の家に泊まることで現地に住んでいる人から情報が得られるので非常にいいです。特に未知の国に行く場合、初日に現地の人と話しておくとその後の旅が楽になります。自分の場合もムチ打ちの刑にあうことは滅多にないと分かったことでイラン旅行がだいぶ楽になりました。

Couchsurfingについてはまた別の機会に書きます。

ずっと一人というわけではない

これはよくある誤解なのですが一人旅だからといって常に一人でいるわけではありません。というより友達と行く旅行よりも道中で会う人の数は多いです。宿泊先の人であったり行く先々で会う人であったり偶然同じ方向に行くということで車に乗せてくれる人であったり、一人旅の方が人と会う機会は多いような気がします。

それと旅先で会う人とは特別な繋がりが生まれるので何年か後に相手の国または自分の国で会う、なんて楽しみもあります。

もちろんずっと一人でいてもそれはそれで楽しい。一人なので好きなことをすればいいのです。

なんだかんだ知識欲が増す

よくわからないけどなんとなく興味があるからという理由でも実際に行ってみることで予想外の発見があったり、自分の知っている歴史とその国の歴史がどこかで繋がったり、偶然見つけた建築物のことを知りたくなったり、道中出会った人と話したりというイベントが発生し、興味の対象が広がって知識欲も増すような気がします。

近代史は元々好きだったのでボスニア紛争とか冷戦~第一次世界大戦くらいまでは好奇心で遡れたのですが旅行をしたことでオスマン帝国や東南アジアの歴史なんかにも興味が出てきました。高校の世界史で全く興味のなかったローマ帝国についても興味が出てきました。

2014年にブラティスラバに行った時にチェコスロバキアの平和的分裂の歴史に興味を持ち本を読もうと思ったのですがまだ本を探せてすらいません。何かいい本があればぜひ教えて下さい。同年にブダペストで見つけたAnne ApplebaumのIron Curtain: The Crushing of Eastern Europe, 1944-1956は先日買ったのでそのうち読みます。洋書版Kindleのお値段はビックリすることに翻訳版の1/20。最近Kindleの本が安くなったような気がします。

ただただ楽しい

これに尽きます。異国感とか自分のことを誰も知らないような場所に行く緊張感と興奮が続く限りは旅行に行くのかなと。3連休毎にどこかに旅行に行くという人やギャップイヤーを取って旅に出るという人が増えればいいのにと思います。

お勧めの国

下記、個人的に面白いと思う国です:

  • ボスニア・ヘルツェゴビナ
    ユーゴスラビア紛争、ボスニア紛争が好きな人、80年代後半~90年代前半生まれの人はぜひ。自分が幼少期を過ごした時代に亡くなってしまった同年代の人の墓なんかがあり内戦の悲惨さとそこからの復興を感じることのできる場所です。同世代の人に内戦の記憶があり当時の話を聞く、というのも恐ろしく新鮮な経験でした。

  • セルビア
    ユーゴスラビア紛争の悪役に仕立て上げられてしまった国。個人的に異国感の強くて面白い国です。セルビア悪役説の世論形成についての本はドキュメント 戦争広告代理店―情報操作とボスニア紛争が非常に面白い。

  • イラン
    もうお馴染みのイラン。イスラムの国ということで最初は緊張感が走りますが行ってみると人も親切で面白いものだらけの国です。

  • カンボジア
    アンコールワットのイメージが強いですがプノンペンにあるポルポトの虐殺博物館もお勧め。落ち込みますが面白いです。あとは東南アジアなので水に注意。シャワーの時、口を開けていませんか?入国にビザが必要ですが現地に着いてから(空路の場合)もしくは入国前(陸路の場合)に取得できるので日本で取っておく必要はありません。

  • カタール
    いかにもな中東。海岸沿いにモダンな建物が並んでいると思うと市街地はステレオタイプ通りの中東でラクダも急に出てくるようなところです。うっかり王宮の写真を撮ってしまうと警察が飛んできます。

まだまだあるのですがバイアスが酷いことに気付いたのでここで止めておきます。今まで行ったことのある国全てについて個別に投稿をするつもりなのでその時に詳しく書きます。

是非是非

無計画の一人旅は非常に面白いので次の次辺りの連休にでもいかがでしょうか。