悪しき英語ネイティブ信仰
日本人が英語でスピーチなんかをすると内容はそっちのけで発音がどうだこうだと言い出す人が必ず湧きますが、ネイティブ信仰って誰のためにもならないのでは、と思ったので書いておきます。
そもそも英語は非ネイティブの方が多い言語
英語の話者は地球全体で約11億人。地球全体の人口が約75億人なのでだいたい7人に1人が英語を話すことになります。この英語話者の中でネイティブは3,5億人。とすると、非ネイティブは7.5億人でネイティブの人口を上回ります。英語はネイティブスピーカーの割合がが3割程の言語なのです。
※ソース:Ethnologue Languages of the World
一方日本語。日本語話者の総数は約1億2800万人。ネイティブは約1億2800万人で非ネイティブの数は12万人程。日本語はネイティブの割合が99%以上の言語なのです。
※ソース:同上
となると、『日本語の話者=日本語のネイティブスピーカー』の図式がほぼ成り立つので、ネイティブ比率が圧倒的に高い日本語しか話せない人は 「言語とはネイティブレベルの者同士で交わす高尚なもの」という変な暗示にかかってしまうのかなと。 その結果ネイティブレベルで話せる日本語以外では話さないし他人の非ネイティブの英語を批判し合って負の悪循環に陥っているのではないでしょうか。
訛っててもいいじゃない
英語は非ネイティブの話者の方が多く地域による訛りもあり多様性のある言語です。外に出れば訛ってる英語に頻繁に遭遇しますし訛りなんて相当ひどくない限り気にしません。 相当ひどくてもそういうものとして受け入れられているような訛りもあります。
個人的にはその人がどこに住んでどこで英語を学んだのか、なんてことが訛りからわかることもあるので非常に面白いと思っています。移民の両親と自分の訛りが全然違う友達もいますし、酔うと幼少期を過ごした国の訛りが出てくる人もいます。
訛っててもいいんですよ。何かを伝えることの方が大事。
ネイティブレベルでなくても充分
訛りを無くすようなトレーニングもできるようですが個人的にはそこまでする必要はないような気がします。英語を100%に近付けるよりも70%くらいのレベルに達したら別の言語を学び始める、という方が幅が広がっていいと思います。70%も理解できれば仕事や生活に必要な会話は成り立ちますし。というかあなたのネイティブ信仰に他人を巻き込まないで欲しいんですよね。ネイティブ信仰の蔓延が続く限り英語教育は滞ってしまう気がしてなりません。
以上、非ネイティブの英語話者の意見でした。ポリグロットになって言語ごとに別人格を形成して頭の中でうわー!っとなってしまうのが中長期的な目標です。
言語学習についてはまた書きます。