イラン旅行記2#9~カシャーン~

カシャーン郊外に到着 歩いて街へ

深夜にヤズドを出て6時間程のバス旅の後、カシャーン郊外へ。やはりヤズド発の夜行バスはカシャーン市内に止まらない様子なので郊外で降りる。地図を見たところ話に聞いたことのあるFin Gardenまで6km程なので歩くことに。

ええ歩きますよと

30分程歩いていると小さめのトラックが横で止まる。ペルシャ語はわかりませんがジェスチャー的に明らかに「さあお乗りなさい」と言っている様子だったのでお言葉に甘えることに。日本から来たということ以外は何も伝わらずにしばらくの時間を過ごす。

そう、Fin Gardenに行きたい、ということも伝わらずに。

結局Fin Gardenを過ぎてから3kmくらいのところで降ろしてもらってFin Gardenの方向に歩く。その後SnappでFin GardenまでIRR30,000 (≒€0.2)くらいのところまで歩きFin Gardenへ。中国のツアー客がいました。ツアー客を見たのはこれが最初で最後でした。

Fin Garden

16世紀に建てられたペルシャ庭園で、イランに現存する最古の庭園とのこと。16世紀後半~17世紀前半のアッバース一世の時代にできて、19世紀にはアミール・キャビールが暗殺された場所としてもお馴染み。ということを今調べてて知りましたが綺麗な庭園です。入園料はIRR200,000(2019年7月のレートで€1.25程)。

園内のパノラマ写真
それっぽいですね。しばらく見入ってしまう
天井。ずっと見ていたい

Snapp運転手の気分で移動費が無料に

満足してFin Gardenを出てSnappでTabatabaei House、Abbasian House, Sultan Amir Ahmad Bathhouse等のあるエリアに向かいました。移動時間は20分程でしょうか。お値段もIRR150,000(€1程)だったのですがなぜか運転手の気分がよかったのか「イラン、ジャポン、グレイト」と言って無料にしてくれました。経済的に助かったわけではないですが心理的に嬉しくなりますね。お礼を言ってTabatabaei Houseに向かいます。

Tabatabaei House

19世紀の終わりにTabatabaei家という裕福な家族のために作られた家。綺麗な家なのですが見つけるのに少し苦労しました。というのも下のモスクの右側の細い道を通って行かなければならないからです。この細い道がまず見つからないしGoogle Mapsを見ても入口がよくわからないので注意が必要です。

このモスクの右側に細い道があるのでそこを通ってTabatabaei Houseに向かいます

Tabatabaei Houseの中

ペルシャ式の庭園や建築が好みに合うのだなと思わせられました
しばらくの間何もしないでいられるような部屋

Abbasian House

Tabatabaei Houseから歩いてすぐのところにあるAbbasian Houseは19世紀末に建てられてた裕福なガラス商人の家。カフェやレストランなんかもありました。入場料はIRR200,000(€1.25程)ですがSultan Amir Ahmad BathhouseとBoroujerdi Houseの入場券とまとめて買うとIRR480,000(€3程)になるのでまとまった券を買いました。

入ってすぐのところにあるカフェ
2.5階ともいえるところから撮った写真。柵があったりなかったりなので注意が必要

Sultan Amir Ahmad Bathhouse

Abbasian Houseから少し歩くとSultan Amir Ahmad Bathhouseという元公衆浴場があります。16世紀に建てられましたが1778に地震の被害にあい、その後修復されたとのことです。

中はひたすら綺麗。人も全くおらず貸し切り状態でした。あと入口の受付の人が昼食を少しくれました。そういえば朝にバスを降りてから何も食べていなかったのでありがたい。

パノラマ撮影が下手で歪んでしまいましたが中はすごく綺麗
お湯を張ることがあるのかはわかりませんがこんな公衆浴場は入ってみたくなりますね
屋上。あの青いところから光が入っていたんですね

Borujerdi House

Sultan Amir Ahmad Bathhouseから歩くこと数分、Borujerdi Houseに到着。19世紀の中頃に裕福な商人Borujerdi家に嫁いだ女性のために作られたようです。ちなみにその嫁いだ女性はTabatabaei家の出身だとか。それは豪華になるはずですね。入場料はIRR150,000(€1程)。

暑いせいか人が全然いませんでした
建物の中。ベルサイユ宮殿とかは「もういいよ!」と思ってしまうのですがこれはちょうどいい
縦方向でもパノラマ撮影ができることがわかりましたが縦に撮るのは難しく歪んでしまいますね

Agha Bozorg Mosque

Borujerdi Houseから10分程歩くと明らかに何かがありそうな門が現れます。Agha Bozorg Mosqueです。18世紀の終わりに建てられたとのこと。

くぐれば絶対に何かあるでしょと思わせるような門
少しタージ・マハルっぽいと思ったのですがググってみるとやっぱり違いますね
下の階は庭になっています。柵がないので注意

VPN不調のためCouchsurfingを断念

泊まる場所を確保せずに来てしまったため1日中荷物と共に移動をしていました。Couchsurfingで泊まる場所を探せばいいだろうと思ったのですがヤズドに着いて以来どうもVPNの調子が悪くCouchsurfingにアクセスができない。その状況はカシャーンに着いてからも変わらず、夕方になってもアクセスはできませんでした。

テヘランにいる友達に連絡を取ったら泊まりに来ていいとのことだったのでテヘランに戻ることに。昼にSultan Amir Ahmad Bathhouseの入口でパンを少しもらった以外特に何も食べていなかったのでバナナを1房買い2時間程歩いてバスターミナルへ向かいます。バス停まであと5分、というところでゆっくり走っているバスが向かい側から走ってきました。開いているドアから身を乗り出して「テヘラーン!テヘラーン!」と乗務員が叫んでいたので乗り込むことに。お値段IRR250,000(€1.6程)で3時間程でテヘランに到着。

友人宅の近くのEram-e Sabz駅のすぐ横にあるモスク

12時間程という短い滞在でしたがTabatabaei House、Abbasian House、Sultan Amir Ahmad Bathhouse等が一か所に集中しているので簡単に見て回ることができました。ただ他にも見どころが沢山ありそうな雰囲気だったので次回は宿泊先を確保した上でもう少し長めに滞在してみようと思いました。

VPNの不調の原因は不明です。SecureVPNの場合、接続先をドイツ、フランス、アメリカ等から選べて、Couchsurfingにアクセスするときはアメリカを選択すると上手くいくことが経験上何となくわかりました。ただヤズドに到着以来アメリカを選択することができないことが多くなっていました。地理的な問題なのかアプリ側の問題なのかよくわかりませんでした。予定が決まっているのであれば早めに宿泊先は確保しておいた方がいい、という当たり前のことがわかりました。

テヘランが最終地なのでこの旅もそろそろお終いです。