2018年8月 満を持してロシアへ
2018年の8月にロシアに行って来ました。2017年に行きたかったものの飛行機代が高くなってしまったため断念してイランに行き、思いの外気に入ってしまったので2018年の夏もイランに行こうと思ったら経済制裁等で飛行機代が上がってしまったので今回こそはとロシアに行くことにしました。2002年くらいから行きたかった国ですし。
入国にあたり事前にビザが必要で抵抗がある人もいるかもしれないのでビザ取得の流れを簡単に書いておきます。正直言うと少し面倒で時間も取られますがそれでも行く価値のある国だと思います。
ビザ取得の流れ
ロシア大使館HPを見るとビザ取得には下記の書類が必要とのこと:
・申請者のパスポート原本
・ 電子査証申請書(EVA)
→Completion of electronic visa application formから入力し印刷する
・写真1枚
→上の申請書に貼って提出
・旅行会社が発行する旅行確認書(ファックスコピー可)
→ロシア連邦観光省による登録のある受入れ先の責任者の署名および社印が必要
→加えて下記の情報が必要:
・旅行者のデータ(氏名、生年月日、パスポート番号)
・ロシア入国日および出国日
・観光ルート、移動手段、宿泊場所、観光プログラム
・旅行会社の署名と印
・支払済み証明
・ロシアの受入れ旅行会社名とその旅行レファレンス番号
太字にするまでもなく厄介な雰囲気のものがありますね。こんな難易度の高そうなものを要求するなんてなんて意地悪なんでしょうか。事前に観光ルートなんて決まってるわけもないしもう行かなくてもいいかなと思ってしまったのですがこの旅行確認書(バウチャー)を簡単に取得する方法があります。これで飛行機のチケットを無駄にしなくて済みました。
流れとしては飛行機のチケットを確保→バウチャーを取得→電子査証申請書を入力→大使館で申請、となります。
※2019年6月3日からは申請にあたり事前予約が必要になったようです
飛行機のチケットを確保
このブログではもう既にお馴染みのSkyscannerで3月頃に飛行機のチケットを取りました。お値段8万5千円程。自分で確認した限り最安値は5万円台だったので少し高いですがいいとします。ビザ申請の面倒臭さなんて全く考えていなくてこの頃は浮かれていました。飛行機のチケットを取った直後の高揚感はたまりませんね。
バウチャーを取得
出発まで1か月くらいになったので現実に戻りバウチャーの申請をすることにしました。上記の通りバウチャーを取得するのには旅行会社の協力が必要に見えますが、お金を少し払えば「空バウチャー」というものが取得できることが分かりました。
TravelRussiaにアクセスし、個人情報と旅の予定(入出国日、滞在都市と滞在場所)を入力してシングルエントリーの場合は899ルーブル(2019年10月現在のレートで約1500円)を払います。滞在都市を選ぶと滞在場所(ホテル)を選択するよう求められるのですがこれはテキトーに選んで問題ありませんでした。念のためホテルの名前と住所を控えておきましたが後に必要になることはありませんでした。
無事支払いが済む(クレジットカードが一番楽だと思います)とバウチャーのPDFがメールで届きます。これを印刷して大使館へ持っていきます。
もう絶対無理でしょと思われたバウチャーの取得が1500円程払うだけでできてしまいました。
※後に気付いたのですが、サンクトペテルブルクで泊めてくれた友人が旅行会社で働いているので彼女に頼めば無料でバウチャーを発行してくれたとのことです。
次回は是非。
電子査証申請書を入力
上記の通りCompletion of electronic visa application formにアクセスして情報を入力していきます。旅行会社名と住所、レファレンス番号等バウチャーに書かれている情報が必要になるので手元に用意しておきましょう。
記入が終わったら印刷し、写真を貼ります。大使館に糊があったかは覚えていないので糊を持っていない人は米でも炊いて貼り付けたらいかがですか。
大使館で申請
書類がそろったので大使館へ。幸い職場の近くの神谷町に大使館があるので平日の午前中に仕事を抜けて申請に行きました。
ところが酷い混み様。ビザの申請・受理は平日の9:00~12:30までなので10:20頃に着いたのですがその時点でその日はもう申請できないと言われてしまいました。なんでも一日に処理できる人の数は70人くらいとのこと。自分はその日120番目くらいの人だったので日を改めることにしました。
前日の反省を生かして翌日は9:20に大使館へ。それでも自分は60番目くらいだったのでギリギリといったところ。自分の番号が呼ばれたのはその2時間半後なのですがその間はDuolingoでロシア語を勉強していました。1時間もあればキリル文字がだいたい読めるようになるものですね。ロシアに行ってから非常に役に立ちました。
※2019年6月3日からは事前予約が必要となったようなので2時間以上も待つ必要はないのかなと。キリル文字を大使館で覚える機会は奪われてしまいましたがどこでも覚えられるのでいいでしょう。
自分の順番になり書類を提出すると30秒ほど書類に目を通していつまでにビザが必要か聞かれました。急ぎではないことを伝えると11営業日以降に来るよう言われました。11営業日以降の発行で問題ない場合、申請費は無料です。ここは優しい。
ビザを取得!
11営業日後に再度大使館へ。今回はあまり待つこともなくビザが貼られたパスポートを受け取りました。
といったように少し面倒ではありましたが問題なくビザを取ることができました。バウチャーの取得に1500円払いましたが金銭的負担はそれだけだったのでそこまで悪くはないのかなと。
その他 準備したもの
準備としてはビザの取得が一番大きなウェイトを占めていたのですが、その他事前に準備しておいて良かったものを紹介します。
- クレジットカード
ユーロ→ ルーブルへの両替レートがあまりにも悪かったのでクレジットカードを多用しました。基本どこでも使えた印象です。念のため€50~€100分くらいはルーブルに両替しておいてもいいかもしれません。 - Couchsurfingのホスト
それまでにロシア人を何人もホストしていたので今回の旅行では最初から最後までCouchsurfierのところに泊めさせてもらいました(夜行列車利用時を除く)。元KGBの幹部のために作られた地下室に泊めさせてもらったり、船上の誕生日パーティに招いてもらったりと良い思いをさせてもらいました。 - VPN(Pshiphone、TurboVPN)
前年イランに行った時にダウンロードしたVPN。中国やイラン等、インターネットに規制のある国でも規制対象のサイトやアプリにアクセスできるようになる優れもので、現地に到着するまで知りませんでしたがロシアではLineが規制されていたので活躍しました。 - キリル文字への心の準備
大使館でキリル文字を勉強しておいたことでСанкт-Петербургという奇妙な記号がサンクトペテルブルクを意味するのだなと理解できるようになりました。
また、Вниманиеという謎の文字列を見て、昔WWEでラナが登場するたびに発していた「ニーマイニャー」という言葉がこれか!と感動することもありました。
ネット環境について:現地調達しましょう
ネット環境については、Simロックの解除された端末があるのであれば現地でSimカードを買いましょう。今回自分が空港で購入したものは15日間有効、30GBで501ルーブル(当時のレートで約850円)でした。非常に安い。これで特に何の問題もありませんでした。
※日本でレンタルWiFiの手配をすると1日500円程かかるようです
次回はモスクワ編。非常に暗く不親切な人の多いシェレメチェボ空港の外に出ると親切な人ばかりでした。